開業日以前に支払った事業の支払は経費になるか。

結論から言うと経費計上が可能です。

開業前にはそれなりに費用がかかります。
そのため、必ずしなくてはならないコトがあります。

それは・・・
一つ目が、支払時に「領収書をください」の一言を必ず言う、です。
二つ目が、「支払った領収書や支払明細書を保存しておく」です。
必ず領収書を「もらって」から「保存しておく」までが重要です。

ついつい領収書をもらい損ねることがあると思います。
習慣として身についていないからです。
この領収書をもらうという習慣は
必ず身につけてください。

この領収書という証拠書類(証憑書類)が無い場合、
支払ったことを客観的に立証する証拠書類がない事と同じです。
そのため、必ず保存するところまで行ってください。

ではどう保存するか?
保存方法は、とにかく「一つの所に入れる」です。
100円ショップの入れ物でも良いし、
缶の入れ物でもよいです。
独立開業後、多忙になることもありますが、
確定申告までの間、一つの所に保管している書類を
整理する時間は必ずあります。
その時に、貼り付けや集計をすればよいです。
目的は、もらったは良いがどこに保存したか分からない
複数の所に保存している(散在している)
感熱紙のため日焼けして印字された内容が見えない
という事がないようにする、です。

この二つだけで、節税効果があります。
支払ったコトの「漏れ」がなくなるからです。

では、どのように経費計上されるのでしょうか?

【全ては「開業費」という勘定科目に集約】
独立前に支払う取引内容は様々です。
独立する業種や経営セミナーの講習費用
先輩に話を聞くために一席設けた会食代・贈答品代
独立に必要な事務用品代や消耗品代
事業用のゴム印代や印鑑代などなど・・・
独立する事業によって、
多種多様な支払があると思います。

通常は、各勘定科目で処理をするのですが、
開業日前の支払(経費)は、
全て「開業費」という勘定科目に集計してください。
エクセルなどの表計算(ノートでもよい)を使用して、
支払に関して、年月日、金額、相手先、支払内容など
領収書を見ればほどんどが記載されています。
それを集計し合計金額を「開業費」として
帳簿に計上することになります。
この開業費は、償却費として全額経費計上が
可能な勘定科目です。
つまり、節税効果が高い勘定科目と言えます。