予算(事業計画)は「未来の地図」:会社を強くする3つの本当の理由

多くの経営者の方にとって、予算(事業計画)を作ることは、「面倒な数字合わせ」に見えるかもしれません。

「明日のことさえ分からないのに、将来を予測しても無駄ではないか」と感じるのは、現場を知る経営者としてある意味でとても自然な感覚だと思います。

しかし、予算策定(事業計画)は、決して「未来をピタリと当てるための予言書」ではありません。

先の読めない昨今だからこそ、「未来の変化にいち早く気づき、会社をコントロールするための地図」という風にとらえてみてはいかがでしょうか。

なぜ今、あえて「予測できない未来」に対して予算を組む必要があるのか。

その理由を、3つの視点から解説します。

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〜経験を活かして、先回りしてトラブルを防ぐ〜

「将来なんて分かるはずがない」からこそ、過去のデータという「確かな事実」を味方につけます。

自社の「売上の波(季節変動)」や「コストのかかり方の癖(変動費など)」「うまくいくパターン(営業手法)」を分析することで、自社の「強さ」や「弱さ」が見えてきます。

自社の「強さ」や「弱さ」を可視化・計測化する事で、たとえ未来が不透明でも、「最悪の事態」や「起こりそうなトラブル」の予測を立て、備えておくことができます。

【具体例】

  • 過去の分析: 昨年のデータから「秋頃に原材料費が5%上がり、お金が減ってしまった」という事実を確認する。
  • 転ばぬ先の杖(予算への反映):
    今年の予算では、最初から原材料費が高くなる前提で計画を立てておく。

    こうしておくことで、実際に値上げが起きても「想定内」として慌てず、冷静に対応できます。

    数ヶ月後を見越して、資金不足になるかどうかを確認し、借入申込の事前準備の検討ができます。
〜頭の中にある「アイデア」を「実行できる仕組み」に変える〜

経営者の頭の中には、常に「今年はこれをやりたい!」というビジョンがあると思います。

しかし、それを「いつ、誰が、何を使って、いくら稼ぐのか」という具体的な計画に落とし込まなければ、社員も組織も動けません。

予算を組むということは、つまり「人・物・お金という大切な資源を、どこにどれだけ集中させるか」を決める作業そのものです。

【具体例】

  • 経営者の想い: 「今年は新しい事業を軌道に乗せたい」
  • 事業の組立(予算化):
    新しい事業の初期設備費や毎月かかる固定費に、いくら使えるか?

    今の事業から、いくら利益を出す必要があるか?

    今の事業を守りつつ、新しい事業に挑むために、誰をどこに配置するか?

    この数字の計画で、社員と一緒に「今、何を優先して頑張るべきか」を意思統一する。

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〜「上手くいっている・いない」を判断するモノサシを持つ〜

予算策定(事業計画)がない状態での経営は、地図を持たずに航海に出るようなものです。

「明日のことが分からない」からこそ、今、自分たちがどこにいるのかを知るための「基準」が必要になります。

予算という「基準(モノサシ)」があるからこそ、目標とのズレにすぐ気づき、致命傷になる前に軌道修正や方向転換ができます。

【具体例】

  • 基準の設定: 「今月の売上目標は100万円」と設定する。
  • ズレの発見:
    実際の売上が80万円だった場合。

    「予測が外れたこと」を落ち込むのではなく、「なぜ20万円足りなかったのか?」をすぐに分析します。

    もしお客さんの数が少なかったなら、来月はすぐに「集客キャンペーン」など、次の一手を検討・決断できます。

    予算は、迷いをなくし、素早く次の行動を決めるための基準(モノサシ)になります。

予算策定とは、自由を縛るものでも、未来を予言するものでもありません。

「過去を振り返って現状を知り、未来への仮説を立てて、今の行動をコントロールする」ための基準です。

予算(事業計画)を初めて作る時は、不慣れなためザックリでも構わないです。

自分なりの言葉やイメージを言語化するという事が重要なんです。

この言語化するサイクルを回すことで、先の読めない不安を「チャンス」に変え、あなたの思い描く理想の会社づくりに必ず役立つはずです。

まずは1年後の理想の姿を、「数字」という分かりやすい言葉にしてみることから始めてみませんか?

最後まで、ご覧いただき、ありがとうございました。

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投稿者プロフィール

古賀 聡

広島県広島市の税理士。現在は、個人事業主・中小事業者(法人)の税務・経営の相談を中心に活動中。ブログ投稿を2020年10月1日に立ち上げ、税務・会計だけでなく、ExcelマクロやRPAを使って業務の効率化やWebサイトの構築など、「小さな便利」記事を毎週月曜日に作成・投稿中。

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