もう後回しにしない!確定申告・経理処理を楽にする準備と鉄則

「確定申告の時期が近づくと憂鬱になる…」
「日々の経理作業、何から手をつ手を付ければいいのかわからない」
私のお客様になる方のほとんどに当てはまる「あるある」です。
やっぱり「面倒くさい」というのは理解できます。
私自身も同じ感覚になります。
しかし、経理や帳簿の整理は、必須で避けて通れません。
では、どのように対処したらいいか?
経理業務が負担に感じる最大の理由は、 「後回しにして作業が溜まってしまうこと」 と 「情報の整理ができていないこと」 にあります。
今回は、事業主の視点から、確定申告や会計処理をスムーズに進めるための準備と、まず最初に確認すべき作業について詳しく解説します。
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目次
まず最初に確認すべき「2つのこと」

具体的な作業に入る前に、まずは効率化の土台となる「書類の保管場所」の決定と、自身の「処理ボリューム」の把握という 2 つのステップを確認します。
ここを明確にすることで、後の大きなタイムロスを防ぎ、スムーズな会計処理を実現する近道となるからです。
① 必要な書類の「保管場所」を決める

「とりあえずその辺に置いておく」のが一番の敵です。
これ、非常に重要です。
経理の基本は 「情報の定位置」 を作ることです。
例えば、「お菓子の空き缶」や「専用のボックストレイ」など、手に届きやすく入れやすいものを準備してください。
さっさと済ますためです。
- 領収書・レシート は「この空き缶」へ
- 銀行の通帳や明細 は「この小袋」へ
- クレジットカードの利用明細 は「このクリアファイル」へ
というように、自分にとって 「最も迷わず、かつ最も楽に入れられる場所」 を物理的に用意して下さい。
ここで非常に重要なのが、その容器(保管場所)が 「ワンアクションで開きやすいこと」 です。
例えば、片手でポイと放り込めるオープンなトレイや、軽い力ですぐに開くフタ付きの缶の方が、経理の習慣化には向いています。
余っている容器をリサイクルして使い回すという意味でもエコです。
さらに、その置き場所も 「すぐ手に取れる、視界に入る場所」 に固定してください。
定位置の確保です。
仕事机の端や、郵便物を受け取る玄関先など、日々の生活動線上に配置するのがコツです。
わざわざ棚の奥から取り出す手間を省くことで、「後でやろう」という心理的な壁を完全に取り払うことができます。
このように「やらなくちゃ」の瞬間に、決まった場所へ放り込むという単純でストレスのない動作を日常のルーティンに組み込みます。
それだけで、書類紛失のリスクはもちろん、確定申告前に家中をひっくり返してレシートを「探す手間」が完全にゼロになります。
② 処理する領収書や請求書の量(ボリューム)を確認する

自分が 1 ヶ月にどれくらいの枚数の書類を処理する必要があるのか、処理する 「ボリューム」 を客観的に把握してみて下さい。
これは、単に作業の忙しさを測るためだけではなく、処理する最適な時間配分という重要なステップです。
例えば、毎月の領収書が数枚〜十数枚程度であれば、シンプルなエクセル管理でも十分対応できるかもしれません。
しかし、これが毎月 50 枚、 100 枚と増えてくると、手作業による入力は膨大な時間を奪い、入力ミスや計上漏れといったリスクを増大させます。
「 1 枚の入力に 1 分かかるとして、100 枚なら 100 分。その時間を本業に使えばどれだけの利益を生めるか?」というコスト意識を持つことが大切です。
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処理する方向は一方通行

処理作業を混乱させない最大のコツは、書類の流れを 「未処理」 から 「処理済み」 への 「一方通行」 に固定することです。
会計ソフトや Excel などの入力作業が終わったら、その場ですぐに 「書類の整理整頓」 を行います。
①「処理済み」の証を立てる

入力が終わったレシートには鉛筆でチェックを入れたりして、専用の「処理済み」へ移動させます。
ここで意識していただきたいのは、「書類を整理できている」という状態は、すなわち「経理処理が着実に前進している」ということです。
整理は単なる片付けではなく、ゴール(処理完了)へと一歩ずつ近づいている動かぬ証拠になります。
② 二重入力と二度手間の防止

一度処理したものを「未処理の箱」に絶対に戻さないルールを徹底してください。
これだけで、重複入力という経理の初歩的なミスを未然に防げるだけでなく、「これ、もう入力したっけ?」と確認し直す二度手間も完全に排除できます。
一度の処理で完結させる仕組みが、作業時間を大幅に短縮します。
③ 月別・種類別のファイリングと各種書類の綴り

領収書などは、処理が終わった書類を月ごとにまとめて封筒に入れる、あるいは科目ごとに小袋に分けることで、後からの確認が格段に楽になります。
特に、サイズがバラバラで散らかりやすい小さな領収書やレシートは、A4 の台紙や専用の「領収書綴り」を用意し、のり貼りして整理するのがおすすめです。
領収書だけでなく、支払に関する書類は「請求書綴」に、売上に関する書類は「請求書(控)」に綴ります。
また、 「カード明細書綴」や「自動引落書類」など、書類の種類に応じて専用の綴り(あるいはファイル)を作成しておくと管理が非常に便利になります。
こうして各種類ごとにファイルしてまとめておくことで、見た目も美しくなり、紛失のリスクを最小限に抑えることができます。
この「一方通行」のフローを支えるために、通常のA4ファイルの他に、以下のアイテムも参考に載せておきます。良かったらご覧ください。
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経理処理を楽にするための「鉄則」と「マインドセット」

「後でまとめてやろう」という考えを捨てるのが、経理処理を楽にする一番の道です。
① 週に一度、または、月に一度のルーティンにする

経理において最も負担が重いのは「 1 年分をまとめて処理すること」です。
これを回避するために、自分に合ったペースで定期的な 「処理日」 を設けましょう。
この際、「② 処理する領収書や請求書の量(ボリューム)を確認する」で触れたように、全体のボリュームから処理にかかる総時間をあらかじめ考慮し、どの作業から手をつけるかといった優先順位を決めておくことも、効率を上げるための重要なポイントです。
- 週に一度の場合
週末の 10 分〜 15 分を使い、その週に溜まったレシートを入力したり、自動取り込み機能でスキャンしたりして会計ソフトの内容を確認します。
記憶が新しいうちに処理するため、「なんだったっけ?」ということが少なくなり、不明点が残りにくくなります。 - 月に一度の場合
請求書(支払関係)や請求書控(入金関係)など、月に一回の処理もあります。
月末や月初に 1 時間ほど時間を確保し、 1 ヶ月分の請求書などの書類を照らし合わせ処理をします。
月単位で収支を把握できるため、ビジネスの状況判断にも役立ちます。
大切なのは「いつやるか」をスケジュールに組み込んでしまうことです。
カレンダーに毎月の「経理処理タイム」と書き込むだけでルーティン作業になり、心理的なハードルはぐっと下がります。
② 後回しにすればするほど、時間がさらにかかってくる

人それぞれですが、ある一定の時間が経過してしまうと、後から「これは何だっけ?」と思い出す作業が発生します。
この「思い出す作業」は、時間が経てば経つほど記憶が薄れ、正解にたどり着くまでにさらに多くの時間を費やすという悪循環に陥ります。
結局、本来の仕事に充てるべき貴重な時間や労力を、過去の記憶を掘り起こすためだけに浪費してしまします。
これは処理のための処理が必要になるというになり、時間の無駄になります。
そのため、「忘れないうちに!」というルールを徹底するだけで、仕訳の手間と「無駄な思い出し時間」は激減します。
③ 書類は最小限に分ける(あまり細かく分類しない)

経理を始めたばかりの方が陥りやすいのが、最初から勘定科目ごとに細かく分けようとして、10種類以上ものフォルダや箱を作ってしまうことです。
分類を細かくしすぎると、「これはどの項目に入れるべきか?」と迷う時間が増え、結果的に作業がストップしてしまいます。
まずは「売上関連」「経費関連」「現金支払領収書」「カードの明細書」「その他」といった程度の大まかな分類から始めてみて下さい。
理想は5 つ〜 6つ程度に分類に抑えることです。
細かな仕訳は入力時に会計ソフト上で行えばよいため、物理的な書類の整理は「迷わず放り込めるシンプルさ」を最優先にしてください。
最初から完璧にこなそうとせず、まずは「ざっくりと分ける」ことから始め、不明点は「保留」として付箋などでメモを残して後でまとめて調べます。
この「大枠から攻める」スタンスが、書類整理を挫折させないコツです。
まとめ:未来の自分を楽にする「はじめの一歩」
書類整理や入力処理の経理処理、あるいは確定申告書類の作成は、単なる税金を払うための事務作業ではありません。
経理処理を会計ソフトに入力すると、自動で「損益計算書」と「貸借対照表」ができあがります。
それは、自分の頑張りを数字で振り返り、これからのビジネスをより良くするための「健康診断」のようなものです。
まずは、家にある空き缶や箱を 「領収書入れ」 にすることから始めてみてください。
たったそれだけのことで、今後のあなたの負担は驚くほど軽くなります。
早めに準備を整えておくことが、結果として一番の節税につながり、何よりあなたが本業に100%集中できる環境を作る事ができます。
最後まで、ご覧いただき、ありがとうございました。
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投稿者プロフィール
古賀 聡
広島県広島市の税理士。現在は、個人事業主・中小事業者(法人)の税務・経営の相談を中心に活動中。ブログ投稿を2020年10月1日に立ち上げ、税務・会計だけでなく、ExcelマクロやRPAを使って業務の効率化やWebサイトの構築など、「小さな便利」記事を毎週月曜日に作成・投稿中。









