強い個人経営者への道:指針(土台)と数字で築く、愛され続ける事業経営

ご自身の知識や技術を活かした独立開業は、人生における素晴らしい挑戦です。

簿記や会計を学び、さらにその上のレベルへ進もうとされているあなたには、すでに多くの起業家が持っている「数字の武器」が備わりつつあります。

しかし、どれほど優れた経営ノウハウや実務的な財務知識があっても、それらを動かす経営者自身の「指針という土台(あり方)」が盤石でなければ、その知識は本来の力を発揮できません。

経営や財務の知識はすべて、「『大切な人』と『大切なコト』を徹底的に大切にする」という確固たる指針(あり方)という土台の上にこそ成立するものです。

ここでは、この「ブレない土台」を軸に、知識や技術を本当の強さに変えるための「心がけ」「考え」「行動」について解説します。

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強い個人経営者として息長く事業を継続させるための全体像は、以下のような「構造」で表すことができます。

この構造が示すように、上層にある「ノウハウ」や「財務の知識」は、下層にある「指針という土台(あり方)」が強固に存在して初めて、その力を発揮することができると考えています。

そのため、土台がグラグラしていれば、どれほど優れた財務テクニックや集客ノウハウを積み上げても、事業はどうしてもグラついてしまいます。

すべての経営判断の基準となるこの土台を念頭に置きながら、日々の実践へとつなげてみて下さい。

自身の専門技術を磨き、質の高いサービスを提供する「職人(専門家)」としてのプライドは、事業の強力なエンジンになります。

しかし、強い経営者として歩むためには、その高い技術や知識を「どのようなあり方で社会に役立てるか」という、土台となる指針が必要不可欠だと思うのです。

① 「大切な人」と「大切なコト」を絶対に犠牲にしない覚悟

開業すると、日々の忙しさや目の前の資金繰りに追われ、「売上を増やすこと」や「事業を存続させること」そのものが目的化してしまいがちです。

開業後の事業を継続するためには、売上を増やすことも資金繰りすることも確かに重要です。

しかしその結果、家族との時間が消え、自身の健康を害し、関わるスタッフに無理を強いてしまうケースがあります。

「指針という土台」をしっかりと持つ経営者は、「何のためにこの事業をしているのか」という原点を忘れません。

「大切な人を守り、自分の人生で譲れない価値観(大切なコト)を継続するために、事業を成長させるのだ」という強い覚悟を、すべての経営判断の第1ルールとして心に刻んでみて下さい。

この覚悟があって初めて、財務や経営の知識を「守るべきもののためにどう使うか」という柔軟な判断ができるようになります。

② 数字を「意志の表明」の道具にする

簿記や会計を学び、数字と向き合うことは、冷徹にコストを削ることと同義ではありません。

むしろ、あなたが掲げた「大切な人たちを守る」というあり方を、現実の世界で持続させるための、「意志」の表明だと考えます。

利益を出さなければ、関わる人に正当な対価を払うことも、お客様に安定して素晴らしい価値を提供し続けることもできません。

経営の知識や簿記のスキルは、あなたの「大切なものを絶対に守り抜く」という強い意志(土台)を支えるための、信頼できる盾(たて)であり、場合によっては矛(ほこ)となると考えるからです。

簿記や会計を学び、経営者としての階段を上り始めている今だからこそ、技術的な財務知識を詰め込む前に、それらを正しく機能させるための「思考のあり方」を身につける必要があると考えます。

この思考は、日々の忙しさに流されそうなときの防壁となります。

① 「全員に好かれようとしない」という勇気をもつ

すべての人を満足させようとすると、事業のコンセプトやこだわりといった、あなたにとっての「大切なコト」が次第に薄まってしまいます。

強い経営者は、万人受けを目指すのではなく、「自分たちが本当に喜ばせたい相手(大切な人)」に寄り添うことを考えます。

ターゲットを絞り込むことは、それ以外の人を拒絶することではありません。

それは、自分を必要としてくれる大切な人たちに最高の価値と感動を届けるための、誠実な意思決定なのです。

この明確な絞り込み(あり方)があるからこそ、どの事業分野にどれだけの資金や労力を投資すべきかという「経営・財務の判断」が初めてブレずに決定できるようになります。

② 「持続可能な幸せ」こそが最大の顧客貢献であると捉える

自己犠牲の上に成り立つサービスは、一時的には美しく見えても、決して長続きしません。

経営者自身やその家族が心身をすり減らしていては、本当の意味でお客様に長期的な安心や価値を提供することは不可能です。

強い経営者は、「自分たち自身の心身の健康や幸せ」があってこそ、目の前のお客様に本当の笑顔と質の高いおもてなしを提供できると考えます。

関わる人すべての幸せが循環する仕組みを作ること(あり方)こそが、事業を長く続け、社会に貢献し続けるための大前提となります。

この持続可能性を設計するために、のちに財務や簿記の知識が「数値的な裏付け」として大いに役立つことになります。

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心に決めた「想い(土台)」と、深く身につけた「思考(あり方)」は、日々の具体的な「行動」へと落とし込まれて、初めて現実の力となります。

これにより、あなたの「大切にしたい」という気持ちが単なるスローガンではなく、事業の確かな骨組みへと変わっていきます。

① 「大切な人との時間」と「自身の休息」をスケジュールに最優先で組み込む

定休日や家族と過ごす時間、そして自分自身の体調を整えるための休息時間は、あらかじめカレンダーに最優先の予定としてブロックすることから始めて下さい。

日々の業務に追われて「余った時間で休む」と考えていると、いつの間にか休息の時間は削り取られ、心も体も、そして事業の「土台」も削れていってしまいます。

先に「休む日」を確定させることで、自ずと実務に使える日数が明確になります。

その限られた時間の中でいかに効率よく成果を出すかという、経営者としての真の知恵と工夫(経営ノウハウ)がそこから生まれ始めます。

② 事業の「大切なコト(絶対譲れないこだわり)」を言葉にして伝え続ける

お客様に提供したい価値や、仕事において絶対に妥協したくない「こだわり」を、自社のホームページやSNSなど、日々の情報発信を通じて、丁寧な言葉で伝え続けてみて下さい。

黙っていても伝わるだろうという甘えを捨て、あなたの言葉でしっかりと表現することで、事業の理念に共感してくれるファン(大切な人)が自然と集まるようになります。

この発信行動が、独自の価値を守り、価格競争から身を守るための強力な盾となります。

「私たちはこれを大切にする」という宣言こそが、余計なコストや無駄な集客ノウハウに惑わされない、最も効率的な経営を実現します。

③ 「大切な人」へ感謝を伝える仕組みを日常に組み込む

単なる売り手と買い手、あるいは雇い主と従業員というドライな関係性を超えて、関わるすべての人との絆を深めるための行動を習慣にしてみてはどうでしょうか。

丁寧なアフターフォロー、スタッフの成長を認めて伝える定期的な対話、そして日頃から支えてくれる取引先への誠実なコミュニケーションを、忙しさに関わらず実行できる「ルーティン」として日々の業務プロセスに組み込んでみて下さい。

こうした小さな感謝の積み重ねが、何があってもあなたを支えてくれる強固なコミュニティを築き上げていきます。

こうした強固な信頼関係という土台があって、あらゆるマーケティングや仕組み化といった経営手腕が最大の効果を発揮します。

「大切な人」「大切なコト」を絶対に守り抜くという強い指針(土台)があり、それを支えるために「簿記や財務の知識(盾)」を学ぶ。

この順番を間違えないことこそが、強い個人経営者への道だと考えます。

どれほど優れた経営のテクニックや財務のノウハウを学んでも、それらはすべて、あなたの「あり方」という土台の上に築かれるものです。

土台が本物であれば、その上に乗るすべての知識や行動は一貫性を持ち、決して揺らぐことのない強靭なものへと変わります。

これから始まるあなたの経営者人生が、あなた自身と、あなたの周りにいる大切な人々を豊かにし、笑顔にするものであることを心より応援しております。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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投稿者プロフィール

古賀 聡

広島県広島市の税理士。現在は、個人事業主・中小事業者(法人)の税務・経営の相談を中心に活動中。ブログ投稿を2020年10月1日に立ち上げ、税務・会計だけでなく、Excelマクロなどのアプリを使って業務の効率化や経営のちょっとしたコツなど、「小さな便利」記事を作成・投稿中。

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