予算 × 前年比で丸裸になる「自社の真実」と「次の一手」:実践的な予実管理術

会社の実績を良くしていくために、立てた「目標」と実際に出た「結果」を比べることはとても大切です。

でも、ただ目標と結果を比べるだけでは不十分です。

そこに「前年の結果」というもう一つの基準を加えることで、今の会社が「本当にどんな状況に置かれているのか」が、見えてきます。

ここでは、目標達成できたかどうかと、去年の結果を超えられたかどうかの組み合わせでできる「4つのパターン」について、それぞれの意味と、経営者やリーダーが「明日から具体的に何をすべきか」を解説します。

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【目標クリア(◎) × 前年超え(◎)】

目標通り、あるいはそれ以上の結果を出しつつ、前年の自分たちの記録も塗り替えている状態です。

お客様の求めているものに会社のサービスがピタリとはまり、社員の行動もしっかり結果に結びついている、文句なしの「絶好調」な時期です。

今すぐ取るべき行動:

どんどん攻めて、未来への準備を早める

  • 目標を引き上げて、予定を前倒しする:
    今の良い流れを絶対に止めないことが一番大切です。

    いずれやろうと思っていたこと(機械の購入、新しい人の採用、広告を出すなど)を、予定を早めて今すぐやることに切替えてみるのもイイです。

    さらなる上を目指して目標を少しずつ引き上げます。
  • 税金対策と未来への投資:
    このままだと利益がたくさん出て税金も高くなる可能性が高いです。

    早めに「いくら税金がかかりそうか」を予測します。

    ただの無駄遣いではなく、来年以降もっと会社が成長するためにお金を使う「前向きな税金対策」を計画的に行って下さい。

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【目標とどかず(×) × 前年超え(◎)】

目標には届かなかったけれど、前年と比べれば売上や利益は伸びている状態です。

「目標には届いていないけれど、会社の力は確実についている」と評価できます。

この場合、現場の社員は頑張って結果を伸ばしているのに、設定した「目標が高すぎた」だけかもしれません。

あるいは、新しい取り組みを始めたばかりで、「利益が出るまでにもう少し時間がかかっている」可能性があります。

今すぐ取るべき行動:

目標の現実的な見直しと、儲けが出る時期の再確認

  • 目標のハードルを下げる:
    現実からかけ離れた高すぎる目標は、自身や社員のやる気がなくしてしまいます。

    必要であれば、年の途中でも「これなら手が届く」という現実的なラインに目標を下げる決断も大切です。
  • いつ儲けが出るかを計算し直す:
    お客様の数や問い合わせの数など「昨年より良くなっている部分」が、いつ、どれくらいの利益に変わるのかをもう一度計算し直します。

    それまでの間、会社のお金が足りなくならないかをしっかりチェックしてみてください。

目標はクリアしているけれど、前年の結果には負けている状態です。

実はこれが一番こわいパターンです。

「目標達成した!」と安心しがちですが、実際には会社の力は落ちている可能性があります。

もともとの目標設定が低すぎたか、あるいは世の中全体が儲かりにくい状況になっている中で、たまたま低いハードルを越えただけかもしれません。

そのまま放置すると、不必要な習慣や考え方になってしまい、ズルズル引きずって来年以降に大きな危機がやってくる可能性が大きいです。

今すぐ取るべき行動:

本当の原因探しと、仕事のやり方の根本的な見直し

  • 原因を数字で確認する:
    業界全体が落ち込んでいるのか、自社だけが落ちているのかを、客観的なデータや事実を明瞭に確認します。
  • 仕事のやり方を根本から変える:
    お客様が離れていないか、商品の値段が下がっていないかなど、実力が落ちた本当の原因を見つけ出します。

    そして、仕事の進め方やサービスの質を良くするルールを作り、それが自身や社員の当たり前になるまでしっかり身に付けてみて下さい。

    「目標達成したからいいや」と油断せず、大幅な下落を防ぐための準備をする時期です。

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目標にも届かず、過去のやり方では通用しない状態です。

これはもう言い訳ができない「危険信号」です。

やり方が間違っている、他社に負けている、あるいは世の中の状況が急激に悪くなっているなど、すぐに原因を突き止めて、大手術をする必要があります。

今すぐ取るべき行動:

すぐに出血し止めること、会社のお金を守ること

  • 応急処置でとにかく止血する:
    赤字になっている事業を小さくする、無駄な経費を徹底的に削る、営業のやり方を徹底的に見直すことを即実行して下さい。

    とにかく「これ以上悪くしないための対策」を直ぐに始める必要があります。
  • 銀行に相談して手元のお金を守る:
    一番怖いのは、手元のお金がなくなって会社が回らなくなることです。

    最悪のケースを想定して「いくらお金が必要か」を計算し、手遅れになる前に銀行へ今の状況を正直に説明しましょう。

    返済を少し待ってもらう交渉や、追加でお金を借りる相談の準備に、今すぐ入らなければいけません。

    場合によっては、「条件変更」をして、返済を一時的に保留してもらう必要もあるかもしれません。

少しキツイ言葉が並んでしまいました。

なぜなら、それだけ重要なポイントであることをお伝えしたかったからです。

目標と結果を比べることは、過去を評価する「通信簿」ではありません。

未来を良くするための「カーナビ」のようなものです。

今、自社が4つのパターンのどこにいるのかを冷静に見極めてください。

各ケースに書かれた行動を確実に進めて行くことで、会社を長く元気に成長させていくコツになるのではないでしょうか。

この内容が、少しでもご自身の事業を見極める一助になれば幸いです。

最後まで、ご覧いただき、ありがとうございました。

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投稿者プロフィール

古賀 聡

広島県広島市の税理士。現在は、個人事業主・中小事業者(法人)の税務・経営の相談を中心に活動中。ブログ投稿を2020年10月1日に立ち上げ、税務・会計だけでなく、ExcelマクロやRPAを使って業務の効率化やWebサイトの構築など、「小さな便利」記事を毎週月曜日に作成・投稿中。

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