【償却資産税ってなに?(集合税)】

事業を始めると、市町村から、償却資産税の申告書について郵送物が届きます。
この償却資産税についてみていきます。

<目次>

  • 償却資産資産税とは?
  • 納める金額は少なくなる
  • 償却資産税の全額が経費になる
  • 集合税ってあるけど、これは何?
  • まとめ

画像:職場にある機械類

工場の機械や事務機の複合機を購入したら、
知らない間に市町村から税金の申告書が来た。
申告書には「償却資産税の申告書」と書いてある。
これって申告しないといけないの?
これって税金がかかるの?

一般的に、不動産には、固定資産税というのがかかります。
これ、サラリーマンの皆さんご存じだと思います。
持ち家(自宅)に住んでいらっしゃる方は、
毎年来るこの固定資産税を払っているので。

事務所を買って会社を始めただとか、
土地を買って、建物を建てて会社を始めただとか。
この場合は、その土地・建物に対して固定資産税がかかります。


で、会社の中身を考えると、
事務関係ではコピー機を買ったり、パソコン買ったり、
工場では、機械や道具を買ったりします。
この機械や結構高額なコピー機などに課税されるんです。
それが償却資産税です。


償却資産税の対象となる償却資産は、
土地や建物ではなく、それ以外のモノにかかってきます。
もちろん、償却資産の対象にならないモノもあります。
例えば、クルマやトラックです。
こちらは償却資産税の対象外なんですが、自動車税を払ってます。
固定資産の内の固定資産税、
固定資産の内の償却資産税、
と同じ固定資産の分類に入ります。

【免税点がある(償却資産税がかからない)】
市町村は、なんでもかんでも税金だぁ〜なんて思ってないです。
購入した全ての償却資産の簿価が、
「ある一定の金額」以上になったら償却資産税を払って下さいね、
としています。

その「ある一定の金額」が「免税点」というモノです。
広島市では140万円となってます。
この金額以上になった場合は、
税率1.4%で償却資産税がかかってきます。
広島市以外でも、大体同じ「免税点」と同じ「税率」ですが
他の市町村では多少違うかも知れませんので、
市町村のホームページで確認して見て下さい。


償却資産は、時間の経過とともに目減りしていきます。
形あるモノいつかは壊れ、減価償却します。
この目減りの仕方は償却資産の種類によって決められていて、
耐用年数といわれます。


例えば、
太陽光発電設備の耐用年数だったら17年、
パソコンだったら3年などです。
17年かけて、太陽光発電設備の価値が目減りすると考えるわけです。
ここで償却資産税の計算式は下記の式になります。

「償却資産の簿価の合計×1.4%」

税率は、
この価値が目減りした後(減価償却した後)の金額(簿価)に対して
掛け算します。
そのため、毎年価値が目減りするので、
償却資産の合計額も毎年少なくなります。
償却資産が増えないかぎり、
毎年納付する金額が少しずつですが少なくなってきます。


税金には、
事業の経費になるモノと、
経費にならないモノがあります。
その内、
償却資産税は全額が経費になります。
申告書を作成する場合は、
くれぐれもモレのない様にして下さい。


この償却資産税は、各市町村で課税されるものです。
そのため、大都市の「都」でも人口の少ない「村」でも、
各市町村は償却資産税の申書を提出してもらうように、
申告書を対象者の皆さんに送付します。
大都市は人口が多く対象者も比例して多くなるため、
一つの部署が担当して、効率良く業務を行なっています。

しかし、人口の少ない役場なんかは、
兼務していることがほとんどです。
償却資産税だけでなく、
固定資産税、住民税、確定申告の受付なんかもしている役場があります。
結構多忙です。
そのため、人口の少ない役場は、
償却資産税も固定資産税も一緒(集合させて)に案内をした方が効率的なわけです。
償却資産の案内をし、別途で固定資産の案内をしていると、
手間ばかりかかり、郵便料金も2倍です。
業務効率を考えて集合税としたわけです。
集合税は償却資産税のように、特に課税する対象の税金の名前ではなくて、
業務効率からくる、償却資産税や固定資産税の総称のことをいいます。


課税対象があり納税が発生する償却資産税、
役場の業務効率により呼び名が変わる集合税、
税金の名前にも、種類だけでなく業務による分類もあることも
ご理解頂ければと思います。


投稿者プロフィール

古賀 聡

広島県広島市の税理士。現在は、個人事業主・中小事業者(法人)の税務・経営の相談を中心に活動中。ブログ投稿を2020年10月1日に立ち上げ、税務・会計だけでなく、ExcelマクロやRPAを使って業務の効率化やWebサイトの構築など、「小さな便利」記事を毎週月曜日に作成・投稿中。

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