【インボイスの登録番号ってどこからきたの???】

インボイス制度が始まり、消費税の課税事業者はインボイス番号(適格請求書発行事業者番号)を領収書や請求書に記載することになりました。法人(会社)の場合では、このインボイス番号は、どのようにして決められているか分かりますか?実は、法務局や税務署などで今まで法人に付けられている番号を引き継いで決められています。順を追って見ていきます。

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画像:デジタル処理のイメージ

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商業登記簿で使う会社法人等番号(12桁)

インボイス制度が2023年10月1日にスタートしました。
消費税の課税事業者(消費税を納める個人事業主・法人)は、
インボイス番号の申請をして、インボイス番号が付与されます。

このインボイス番号は、どのように決定されるのでしょうか?
ここでは、法人(会社)のインボイス番号について見て行きます。

通常、株式会社などの法人は、商業登記法という法律に沿って、登記を行います。
法務局で商業登記法の手続きを経て、法人として成立します。

この時に、登記する法人ごとに個別に付けられる番号が「会社法人等番号」です。
この会社法人等番号は12桁で構成されています。

登記簿(履歴事項全部証明書など)を見ると、
最初の上部に「会社法人番号」欄があり、下記のような表示がされています。

(例)
 2400-01-123456
(4桁の数字-2桁の数字-6桁の数字)

最初の4桁の数字(例では「2400」の番号)は、
法務局ごとに割り当てられている番号で、
広島法務局で法人登記をした場合は「2400」となります。

もし、山口地方法務局であれば「2500」で、
岡山地方法務局であれば「2600」という番号になります。

次の2桁の数字(例では「01」の数字)は、
法人の種類ごとに分けれられた番号で、
「01」の場合は、株式会社を意味します。
「02」の場合は、有限会社
「03」の場合は、合同会社という意味です。

最後の6桁(例では「123456」の数字)は、
管轄の法務局で登記された順番に割り振られた番号です。
123456番であれば、123,456番目に設立した(登記された)法人
という意味になります。

法人の登記簿謄本を法務局で発行してもらう場合など、
会社法人等番号があれば、発行手続きが簡単に済みます。

わざわざ、会社の名前(名称)や住所(所在地)を把握する必要がありません。
行政業務の簡素化・効率化につながっています。

会社法人等番号は、一つの会社に一つ付けられているので、
この番号を流用して法人番号が成立しています。

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行政全般で使う法人番号(13桁)

「法人番号」は、
登記で使用されている会社法人等番号の先頭に、
一つ番号を付けて「法人番号」として設定しています。

(例)5-2400-0112-3456
(1桁の数字-4桁の数字-4桁の数字-4桁の数字)
※最初の数字を1桁で、残りの数字を3つの4桁で表示されています。

2番目以降の数字(4桁の数字が3つ)は、
登記簿で使用されている会社法人等番号になります。
見やすいように、4桁の数字で3つに表示しています。

最初の1桁は、
チェックデジットとしての番号になります。
チェックデジットというのは、「検査用数字」という数字です。

チェックデジットより後ろの12桁(会社法人等番号)が
間違って処理されないように防止するための数値です。

一定の法則によりその計算がされ、
チェックできるような数字として、
先頭に設定されています。

チェックデジット(検査用数字)は、
「誤読」、「誤入力」、「偽造」を防ぐために設定された便利な数字です。
チェックデジットについて、国税庁のホームページで
その詳細について解説しています。

参考ホームページ:国税庁「チェックデジットの計算」


税務署に提出する法人税の申告書、
広島県(広島県西部県税事務所)に提出する法人県民税・法人事業税の申告書、
広島市役所に提出する法人市民税の申告書には、
この法人番号を記載する項目があります。

会社を特定する場合この法人番号を一致させるコトで、
税務行政の手続きを簡素化・効率化していると言えます。

法務局と同様、会社の名前(名称)や住所(所在地)などを
把握する時間を省けます。

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税務行政で使うインボイス番号(「T」を付けた13桁)

「法人番号」は、その数字自体にチェック機能をもっている番号のため、
他にも活用できます。

法人の場合は、法人番号の先頭にアルファベットの「T」を付けて
活用したのが「インボイス番号(適格請求書発行事業者登録番号)」です。

この「T」の意味は、「Tax(タックス・税)」の頭文字の「T」だそうです。

世の中には、色んな番号があります。
年金の基礎年金番号、マイナンバー、運転免許証番号などなど・・・。

税務署には、もともと税務署独自の「管理番号」がありますが・・・。

これって今後どうなるのでしょう・・・。
番号を保管・管理するコト自体、コストもかかるはずですが・・・。

<補足>
インボイス番号は検索するコトが可能です。
下記にそのホームページのアドレスを記載しておきます。

参考ホームページ:国税庁「適格請求書発行事業者公表サイト」

最後まで、ご覧いただき、ありがとうございました。

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投稿者プロフィール

古賀 聡

広島県広島市の税理士。現在は、個人事業主・中小事業者(法人)の税務・経営の相談を中心に活動中。ブログ投稿を2020年10月1日に立ち上げ、税務・会計だけでなく、ExcelマクロやRPAを使って業務の効率化やWebサイトの構築など、「小さな便利」記事を毎週月曜日に作成・投稿中。

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